アスリートに関わる2つの「カテゴリー」
世界アンチ・ドーピング規程(2021CODE)では、競技レベルによるカテゴリー(アスリート・カテゴリー)と、年齢や障がいにもとづくカテゴリー(未成年競技者・要保護者)を定義をしています。
これらのカテゴリーによって、適用されるルールや求められる手続き(TUE申請等)、制裁の柔軟性が異なります。
あなたがどの「アスリート・カテゴリー」に該当するか、そして、「未成年(18歳未満)アスリート」「要保護者」に該当するか、必ず両方を確認し、適切なアクションを取りましょう
アスリート・カテゴリー
競技レベルによる「アスリート・カテゴリー」は、4つあります。
アスリートは、CODE上、必ずいずれかのアスリート・カテゴリーに当てはまります。
あなたがどの「アスリート・カテゴリー」に該当するか、アスリート・カテゴリー チェッカーを使って確認しましょう。
アスリート・カテゴリーチェッカー
国際レベルアスリート
国際競技連盟(IF)により、国際レベルと定義/分類されたアスリートです
- IFからRTP/TP、もしくはその他のプールに登録されたアスリート
- 上記以外のアスリートで、IFが「国際レベルアスリート」と定義したアスリート
※IFによって「国際レベルアスリート」の定義が異なるため、IFや競技大会主催者のWEBサイトを必ず確認してください。(ランキング、国際競技⼤会への出場などによって定義されています)
- 適用されるルール
IFのアンチ・ドーピング規則 - TUEについて
IFのTUE申請ルールをご確認ください
国内レベルアスリート
国内アンチ・ドーピング機関であるJADAにより、国内レベルと定義/分類されたアスリートです
- JADAにより、RTP/TPに登録されたアスリート
- 国内最高レベルの競技大会に参加するアスリート
【ご注意】 「国内レベルアスリート」でも、IFが定める「国際レベルアスリート」の定義に当てはまる場合は、⼀時的に「国際レベルアスリート」となります。その際は「国際レベルアスリート」のルールを確認してください。 ※IFによって「国際レベルアスリート」の定義が異なるため、IFや競技大会主催者のWEBサイトを必ず確認してください。
- 適用されるルール
日本アンチ・ドーピング規程 - TUEについて
申請先:JADAのTUE委員会
申請のタイミング:
【JADAによりRTP/TPに登録されているアスリート】
➡禁止物質・禁止方法の使用が必要な都度、使用する前に申請
【JADAによりRTP/TPに登録されていないアスリート】
➡原則として、出場する国内最高レベルの競技大会の30日前までに申請
※いずれも、緊急使用の場合は、遡及的TUEの申請が可能です
過去5年間のうちに "国際アスリート" または "国内アスリート" であったアスリート
現在、国際レベルアスリートまたは国内レベルアスリートではないアスリートで、以下のいずれかに該当するアスリートです
- 「国際レベルアスリート」または「国内レベルアスリート」であった者
- オープン・カテゴリー(年齢区分に限定されていない競技大会)の国際競技大会において、いずれかの国を代表したことがある者
- IFまたはJADAによりRTP/TPもしくはその他のプールに登録された者
過去5年間以内に、
- 適用されるルール
日本アンチ・ドーピング規程 - TUEについて
申請先:JADAのTUE委員会
申請のタイミング:
ドーピング検査で禁止物質が検出され、アンチ・ドーピング機関から連絡を受けたあと、必要に応じてTUE申請を行うことが可能(遡及的TUEの申請)
レクリエーションアスリート
国際レベルアスリートまたは国内レベルアスリートではないアスリートで、以下のすべてに該当するアスリートです
- 「国際レベルアスリート」または「国内レベルアスリート」ではなかった者
- オープン・カテゴリー(年齢区分に限定されていない競技大会)の国際競技大会において、いずれかの国を代表したことがない者
- IF/JADAによりRTP/TPもしくはその他のプールに登録されたことがない者
過去5年間以内に、
- 適用されるルール
日本アンチ・ドーピング規程 - TUEについて
申請先:JADAのTUE委員会
申請のタイミング:
ドーピング検査で禁止物質が検出され、アンチ・ドーピング機関から連絡を受けたあと、必要に応じてTUE申請を行うことが可能(遡及的TUEの申請) - 規則違反に対する制裁
柔軟な対応が適用されます
アンチ・ドーピング規則違反が決定した場合、制裁が課された後、原則、一般開示(氏名などの公表)はされません(事案によって公表される場合があります
未成年(18歳未満)アスリート、要保護者
競技レベルによる「アスリート・カテゴリー」のほかに、年齢や障がいにもとづく「未成年(18歳未満)アスリート」や「要保護者」に該当するかどうかを確認し、必要な手続きやアスリートの権利などを知っておきましょう。
未成年(18歳未満)アスリート
18歳に達していない者
- 国内最⾼レベルの競技会等に出場する際、親権者の署名した検査に関する同意書を⼤会に持参し、携帯する必要があります
- アンチ・ドーピング規則違反が決定した場合、制裁が課された後、原則、一般開示(氏名などの公表)はされません(事案によっては公表される場合があります)
- 検査時に成人の同伴者を立ち会わせることができる「権利」があります ※同伴者は、アスリートの尿検体の採取の確認をしているDCOを監視することができます
- 16歳に達していない者
- 18歳に達しておらず、RTP/TPに含まれず、オープン・カテゴリー(年齢区分に限定されていない競技大会)の国際競技⼤会で競技したことのない者
- 年齢以外の理由で、該当する国の法律に従い法的な能⼒が⼗分でないと判断された者
- 規則違反に対する制裁 柔軟な対応が適用されます アンチ・ドーピング規則違反が決定した場合、制裁が課された後、原則、一般開示(氏名など の公表)はされません(事案によって公表される場合があります)
要保護者
以下のいずれかに当てはまる者
※16〜17歳の「エリート/ハイパフォーマンスアスリート」は、要保護者には該当しません