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CASESTUDY04

ストーリーで考えよう!アスリートの「責務」と「権利」

大事な試合を翌日にひかえたある日。体調が優れなかったAくんは、ドラッグストアでカップめんやサプリメントなどと一緒いっしょ風邪薬かぜぐすり購入こうにゅうしました。夕食後、その風邪薬かぜぐすりを服用して、その日は早めにました。

翌朝、Aくんは元気に試合に出場しました。試合が終わり、ロッカールームにもど途中とちゅうで、DCOから自分が検査対象に選ばれたと通告を受けました。〈昨日の風邪薬かぜぐすり大丈夫だいじょうぶかな?〉ふとそう思い不安になったAくんは、DCOをり切り、走って家に帰ってしまいました。  質問1

それから数日後、Aくんの行動がアンチ・ドーピング規則違反いはんになる可能性があるとして、暫定ざんてい的資格停止の通知を受け取りました。Aくんは〈まずいことになった!〉と思いました。実際にAくんの行動がアンチ・ドーピング規則違反いはんであったかどうかは、この後開かれる規律パネルによる聴聞会ちょうもんかいで決定されることになります。  質問2

聴聞会ちょうもんかいの結果、Aくんはアンチ・ドーピング規則違反いはんで制裁を受けることになりました。チームの仲間や監督かんとく・コーチも悲しんでいます。Aくんも〈自分の不注意で、多くの人に迷惑めいわくをかけてしまったと軽率な行為こういを反省すると同時に、こんなことを考えました。

〈今回は明らかに自分が悪かった。だけど、もしも正当な理由があって規律パネルの決定に納得できない場合はどうすればよいのだろうトレーニングも大切だけど、自分や仲間を護るために、もっともっとアンチ・ドーピングのルールについて勉強しよう!〉  質問3

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質問1

Aくんは、アスリートとしていくつか間違まちがった行動を取っています。それは一体どんな行動でしょうか文中から探してみよう。  

答え  風邪薬かぜぐすりの成分を確認せずに服用したこと。検査に対応しなかったこと。サプリメントにたよった食生活。

質問2

聴聞会ちょうもんかいでAくんは、正直に事実を話しました。かれはなぜそのような対応をしたのでしょうか。アスリートの行動として、その対応をとった理由を選んでみよう。

選択肢A  正直に話すことで、アンチ・ドーピング活動の助けになると思ったから

選択肢B  早く終わらせて、早く友だちと遊びたいから

選択肢C  かくそうとしても、警察にはかくしきれないと思ったから

答えA  アンチ・ドーピング活動の助けになる行動はアスリートとして重要!聴聞会ちょうもんかいに警察は参加しない。

質問3

もし、あなたが聴聞会ちょうもんかいに呼ばれて、そこで身に覚えのないことを理由にアンチ・ドーピング規則違反いはんの決定を受けた場合、あなたはアスリートとしてどのような行動をとりますか?

選択肢A  明らかに間違まちがった判断なので制裁には従わない

選択肢B  もう一度聴聞会ちょうもんかいを開いてもらう

選択肢C  所定の機関で手続きを行い、規律パネルの決定について不服申し立てをする場を設ける

答えC  規律パネルの決定に異論がある場合は、不服申し立てを行うことができる。不服申し立てをしない場合は、規律パネルの決定が最終決定となる。