2018年2月に開催される平昌冬五輪大会が公正な環境のもとで開催され、クリーンなアスリートが守られる大会となるために世界17ヶ国の国内アンチ・ドーピング機関(NADO)の幹部が第4回目となるNADOサミットを開催し、アンチ・ドーピング体制の強化に向けた協議を行い提言を公開しました。提言の主な論点及び要約は以下の通りです。

 

  • 2014年に開催されたソチ冬季五輪において指摘された様々な腐敗、また同レポートが公開された後のロシアの関係機関の対応を踏まえ、平昌冬季五輪大会からロシアチームを排除することをIOCに提言。
  • 国際陸上競技連盟(IAAF)が設定している基準を参照し、一部のロシア選手は中立的な立場での参加が検討されるべきこと。また当該基準の実践に対して各国のアンチ・ドーピング機関が協力をすること。
  • McLaren Reportで指摘された2014年ソチ冬季五輪大会でのロシア選手に関連する腐敗事項の調査が完遂されずに平昌冬季五輪大会が開催される状況に重大な危機感を有していること。
  • ロシアチームが平昌冬季五輪大会への参加資格を得るためには、以下の対応が速やかに実施されるべきであること。
    • McLaren Reportで指摘された事項の承認、又は適切な証拠に基づく反駁
    • McLaren Reportで指摘されたアスリート等に対するインタビューを含む事実解明の取り組み
    • McLaren Reportで指摘された期間における、モスクワの分析機関に保管されている検体、メールを含電子データへのアクセスを認めること
  • IOC及びWADAは、ロシアに対して更なる証拠の提供を含む徹底した対応が求められる。
  • McLaren Reportにおいて1,000件を超える不正が指摘されている状況において、そのうち100件弱の事項に対してのみの調査が実施され、上述の通り様々な疑惑への調査が未着手の状態のなかでこれら100件弱の事件が証拠不十分により違反とは扱わないとの判断がなされた。この様な対応は、世界中のアスリートや社会からアンチ・ドーピング体制への疑念を誘発する。

 

また、同サミットでは、一連のロシアの組織的ドーピング事件の摘発の発端となったYulia Stephanov、Vitaly Stephanov夫妻、及びアスリート憲章の策定に関わっているFair Sportの主催者でありスピードスケートの金メダリストでもあるJohan Olav Koss氏とも意見交換をおこなった。

 

本提言は、以下の世界各国のアンチ・ドーピング機関の幹部によって策定されました。 オーストラリア、オーストリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、シンガポール、スウェーデン、イギリス、アメリカ及びInstitute of National Anti-Doping Organizations (iNADO) 。

 

メディアリリース原本(英文)はこちら    NADO.fall17.release

メディアリリース原本(英文)にリンクされている文書はこちら Press Release