超党派のスポーツ議員連盟は27日、東京都内で総会を開き、2020年東京五輪・パラリンピックに向け、ドーピングを初めて違法行為と位置付けた「ドーピング防止法案」を了承した。選手による不正目的での禁止物質使用や、指導者らがこれを手助けする行為を「行ってはならない」と明記した。慎重論が根強い刑罰化や、行政機関に強制的な調査権を与える案は見送られた。

今国会での成立と18年度施行を目指し、5月中旬にも議員立法で法案を提出する。ロシアの国ぐるみの不正発覚や手口の巧妙化が進む中、ラグビーの19年ワールドカップ(W杯)も含めた大規模国際大会の開催国として取り締まり強化を示す狙いがある。

五輪・パラリンピックや世界選手権、国民体育大会などに出場するプロを含めた国内外の選手、監督、スポーツ団体の関係者らが対象となる。違反摘発のため、税関や入国管理局、警察などの公的機関から選手らの個人情報を例外的に入手できるよう、文部科学相が各機関に協力を求めることができる条項を盛り込んだ。

検査態勢の整備のために政府が必要な財政措置を講じるほか、地方公共団体にもドーピング防止の努力義務を定めた。

日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の浅川伸(あさかわ・しん)専務理事は法整備が行われれば「(今後は違反摘発で)確実に動ける」と歓迎し、東京五輪・パラリンピック組織委員会の布村幸彦(ぬのむら・ゆきひこ)副事務総長も「関係機関が連携しやすくなる」と期待した。

(了)2017/04/27 18:03【共同通信社】